種を採る。命を繋ぐ。

2013年09月21日

9月のできごとです。


畑は、秋モードになってきました。

野菜たちが芽吹いて、次の命を繋ぐまでの時間は少ないです。その短い間でドラマが沢山あります。

次の命を繋ぐために、せっせと実をつけ、より良い種を残す努力をしています。

去年、種を採っておいて今年も食べさせていただいた野菜が何種類もあります。

この黄色いズッキーニもそうです。丸々と膨らんで、ひびが入って破裂する寸前です。

種を採る。命を繋ぐ。

春先に、安曇野の臼井さんの敷地内にある、「種バンク」から頂いた「ていざなす」の種もしっかりと芽吹き、次の命をつなぐための準備をしています。

種を採る。命を繋ぐ。

そうやって、命が巡り巡って、自分たちは生かされているんだなぁと、土をかまっていると思います。



先日、太田地区のこれからの農業をどうしていこうかという、「太田地区ワーキングメンバー」の封書が届きました。

以前、アンケートを取った集計結果が載せられていました。次回の会議では、このことについて話し合われます。

内容は、「後継者がいない、農業だけでは生活できない、あと何年農業を続けられるか不安、農地を手放したい、水源の管理が地区で続けられるか不安、主力作物だったアスパラの病気が止まらず、収益が上がらない・・・」など、高齢者の悲鳴が沢山書かれていました。

自分も、、生活の中で農業の比率を増やしていきたいと思っています。

しかし、現状で借りている農地は、許容を超えているくらいです。今後、父が耕作できなくなったら、その分もやることになります。

その時には、農業の割合がしっかりとしたものでなくてはなりません。正直、焦っています。

自分や家族の食べ物は、安心した食べ物を食べたい。それを作れる土地にいることの幸せ。しかし、生活とのバランス。

生きていく方向性は見えてきているのだけど、軌道に乗せるまでは頑張らねば。

話を、地域の農業に戻すと、放棄されている、放棄されようとしている農地はたくさんあります。

それを集積して、大規模農家が誕生して、この地域の農業を発展させていくという、国の描くストーリーはできにくい土地だと思います。

それより、Iターンや、Uターンの人を増やすこと。その人達が、自分の食べ物を自分で作るという価値を持ってもらうこと。「小さい農家」を増やすことの方がこの土地に合っていると思います。

小さい農家がたくさん増えることで、水路の管理も進んでやる意識を持つ人が現れるでしょう。

そうやって、人口増加、農地再生、地域活性化の方向に進んでいくのではないでしょうか?

小さい農家作りは、土地と家を提供すれば増えるでしょう。空き家(になりそうな)物件は、積極的に住民やその家族に交渉すべきです。大胆なかじ取りが必要です。今の市行政には期待できません。でもやってもらわないと、飯山市は維持できなくなる時が来るでしょう。自分は危機感を以前から感じています。行政はどのくらいの危機感なのでしょうか?



話が、種から横道にそれました・・・

この話をまとめると、畑で次の命を繋いでいくのは「種」です。地域の命を繋いでいくのは「子どもたち」です。

いい畑では、良い種が採れる。いい地域でないと、子どもは育たないということです。

今、地域が荒れようとする手前です。

農業というアプローチだけでは、荒廃は止まりません。魅力ある土地になるように、やよい農園が微力でもみなさんに魅力を伝えられればいいなと思います。


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Posted by やよい農園 at 18:24│Comments(0)随筆
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